獣毛について

素材について

獣毛とは、羊以外の動物の毛の事です。主にヤギなどが有名ですが

色々種類があるので知ると面白いですよ

カシミヤ山羊(Cashmere)

インド北部カシミール地方原産。モンゴルやヒマラヤ山脈など乾燥していて過酷な場所に生息

毛は軽く保温性が高く肌触りは最高!ぬめりもあり色も深く撚ると光沢も素晴らしい。

太い毛を除去して極細の毛だけを取り出して使用するため、

1頭から200~500gしか取れない。水も弾く。

中国産が多く、稀少価値が高い。

モヘア(アンゴラ山羊)

ここ、とても間違えやすいのですが、モヘアはヤギの毛です。

モヘアタムセーターの原料。繊維長が長く張り・コシがあり、弾性と耐久性に優れている。

絹のような光沢があり、子ヤギはキッドモヘアと呼ばれ、繊度が細く人気。

(ちなみに、家庭用品の表記としては「モヘア」が正しく「モヘヤ」は間違いとされています)

縮絨しない(鱗構造「スケール」が羊と比べて重なりが浅いのでフェルト化しにくい)

トルコのアンカラ地方原産。他には南アフリカ産、アメリカ産などがある

アンゴラ(アンゴララビット)

アンゴラはウサギの毛です。(アンゴラ山羊の毛はモヘアと言われます。アンゴラではないです)

ここを混乱する方が多いので注意点です。

欧州・中国・南米で飼育されています。毛が白く毛足が長い。風でなびくくらい軽くしなやか。

シルキーな光沢、純白でパステルカラーの染め上がりがきれい。

保温性も高くとても人気が高い。ぬめり感と柔らかさが特徴的。

北アフリカ産やフランス産、日本産も昔は多かったが、今は中国産が多いです。

アルパカ(Alpaca)

一時期可愛らしいビジュアルで人気を博したアルパカ。ラクダ類の動物で南米アンデス原産。

親戚はリャマ(大型のラクダ科)・グアナコ・ビキューナ(超高級素材)←全てペルー産

絹のような光沢で弾力がある。黒、灰色、こげ茶、白など天然のままで豊富な色がある。

標高2000~5000mの高地に生息。12月初めころの雨季直後に毛刈りをします。

7000万年前に北アメリカ原産のラクダ科の動物が進化して生まれたといわれています。

キャメル(CAMEL)

中央アジア砂漠地帯で飼育されている「フタコブラクダ」の柔毛。

軽く保温性のある毛で、昔は自然に脱落したうぶ毛を集めていた。

コートやセーター、マフラーなど防寒衣類に適している

色はキャメルカラー。アルパカの遠い親戚にあたる。

チンチラ(CHINCHILLA)

ウサギとリスの中間くらいの大きさの動物。外見はリス似。耳が大きい。

チリ、ペルー、アンデス山脈に限り、分布している。

昼間は穴に隠れて生活し、夜、草を食べる。

乱獲が多く、野生は減少傾向。アメリカ等で飼育されている

毛は青灰黒の霜降り色が特徴。きわめて柔らかい毛で人気。

ラクーン(RACOON)

アライグマともいう。狸に似ている。北米原産。食肉類。

体毛は長く、柔らかい。暗褐色で毛が密生している。顔には目の周りの黒い帯状の紋がある

高い木の穴に巣を作る。

中国産タヌキ=チャイニーズラクーンと呼ばれ、

コートのフード端のファーなどによく使用されている。

ビーバー(BEAVER)

海狸ともいう。川に群生、ダムを作る、赤褐色の毛の色や暗褐色の毛が主流。

ヨーロッパ~シベリアにかけて多産したが毛皮目的の乱獲が横行し、

現在、ノルウェーやモンゴルなどに残存。

近似でアメリカービーバーというのもいる。

毛皮は水をはじき、密度も高くオーバーに利用される。

ヤク(YAK)

牛の一種。中国奥地、チベット高原原産。家畜として使う事が多い。

毛色は黒白斑や褐色混が多い。

全身が柔らかい長毛。肉は食用に使用・毛は毛織物に使用・糞も冬季燃料に使用される。

セーブル(Sable)

王侯貴族に昔から人気の毛皮。イタチ科の動物で北ヨーロッパやシベリア、中国東北部、

北海道等に生息しています。コートやストールに使用されることも多いが、

そのまま毛皮として使用することも多い

とりあえずこのくらいで。。。

獣毛は他にもありますが、有名なところを紹介しました。

獣毛は100%で使用する場合もありますが、高混率で混ぜて使用して、

特性を生かす糸を作る事も多いので、特性を知るのは商品作りにとても役に立ちますよ

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