まず、ニットってどこから編まれているの?という事なのですが
通常のニットを作る際はニットは裾から編立てます。
袖も、袖口から編立てます。
普通の表目編みを「天竺編み」というのですが、天竺編みをすると
裾はくるりんと前に向かってめくれます。
脇側は後ろに向かってめくれます。
超安定性が悪いです。(部分的に防ぐ方法は「編地について」で後日説明します。)
裾の編地が安定して欲しい/被って着る商品の場合は伸びてほしい/などの理由から、
RIBで編みだしする事がとても多いかと思います。
RIBは基本的に1×1RIBが一番縮み、伸びやすいです。
ワイドリブと呼ばれる3×2RIBやそれ以上のものになると縮む分量が減るので
縮みは緩くなります。(キックバックという「縮み」が弱くなります。)
そして縮ませたくない場合、カーディガンなどで前が開いている商品などの場合は
天竺袋編み出しなどにしてしまうという方法もあります。
designによって仕様を考える所もニットの面白いところです。
編地の特性にあわせて仕様を加えてあげれば、
できない事はほぼ無いところまで色々な事ができます。
ちなみに・・・
ちなみに、新人さんがニット工場に商品を依頼すると
ほぼ80%くらいの確率で工場さんが「お試し」をしてくるテクニックがあります。
(この子、ニットをちゃんと勉強する気があるかなぁという調査みたいなものです)
それは
2×1RIBと2×2RIBの差を見分けられるかどうか というお試しです。
仕様書(ニットの設計図案内書みたいなもの)に図と編地を指示するのですが、
裾などに「2×1RIB」と明記しているのにも関わらず、サンプルを
「2×2RIB」で上げてきます。(逆もあります)
検品して、違いを見分けた状態で、連絡が来た時に
柔らかく質問してきたら合格 となります。
(強い口調で「違うんですけど!」みたいに言ってきたら別の意味で人として不合格です。。。)
初めて着任する時、
転職先に初めて配属して仕様書を書いた後など、
ちょっと気を付けてみてみてください。ほぼ80%の工場さんが、「新人」と聞くと
このお試しをやってきます(笑)
わかるなら、「この認識であっていますか?」と聞けば良いし
知らないなら「教えてください」ときちんと言えるかどうかで
今後のニット人生が変わるかもしれません。
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