1本の糸が作る輪の連続を絡めながらつなげて作られるものをKNITといいます。
この行為をなされた生地を「編み物」といいます
イメージは手びねりの陶芸みたいな感じです。(長年、私が勝手にそう思っている)
とても原始的な作業です。
ちなみに布帛(布製品)は縦と横の糸を交差させて間を詰めて1枚の布に仕立てています。
この行為をなされた生地を「織り物」といいます。
鶴の恩返しのアレです。羽を引っこ抜いて中に織り込んでいるアレです。
なので、「柄を織り込む」と言ったら布です。
ニットに「柄を織り込む」とは言いません。
ニットには「柄を編み込む」事は出来ても「織り込む」事はなかなか出来ないです。
(ニットデザイナー兼ダーニング提唱者の野口光さんの「ダーニング」の中には
ニットに布を織り込んでいるステッチ(刺繍)があるので
絶対にないという訳ではないです)
ニットの原理を知らない人がよく
「ニットを織り込む」「ニットをチクチク縫っている」など言う事があります。
ニットを愛する人間としては「うわ~気になる~!!!」と思いつつ、
「まあ皆にとってはどうでもよい事なのだろう」と流して早20ウン年。
ニットを扱う予定の皆様はぜひ、市場にあるニットをよく見てみてあげてください。
ただの1本の糸がこんなにも多種の表現で作られていますよ。
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