ニットを買って、いざ着て洗う時。
怖いな…と思う事が有ると思います。
自分のお気に入りのニットをどうやって洗えば良いか、
仕上げやお手入れなど分かりやすく解説します。
★品質表示と絵表示で大体のあたりをつける
まずは品質表示を見てください
綿、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリウレタン、麻、
絹、羊毛、ならほぼ洗えます。
なぜなら、大体のニットは仕上げ工程で水洗いしているんです。
そして自然の中にいた頃の事を
考えてあげると判りやすいです。
羊もヤギもウサギも雨に濡れる事、有りますよね。
綿花も麻も雨に濡れますよね。
絹はお湯に入れた繭から糸を引き出します。
その度に毛や繊維が縮絨してたら
動物なら体が重くて生きていけない。
花も重すぎて茎が折れます。
絹はお湯に入れないと糸がほぐれないです。
だから水は大丈夫なんです。
そして、普通の素材でも加工によって違う事があります。
もし、
手洗いのマークになっている物であれば
★ボーダーなど色が混ざっている物かどうか(色移りを心配して手洗いにしている)
★毛をふわふわにしている物かどうか
(毛が洗うと寝てしまい、風合いが変わるので手洗いにしている)
★手編みで色々な糸を使っているかどうか
(沢山の素材が混ざっているから心配で手洗いにしている)
★編み目が大きい、透け透けのニットで更にフワフワしているか
(毛が洗うと寝る、編み目が洗うと縮む可能性があるので手洗いにしている)
★加工をしていて、その加工の為に手洗いにしている
★箔プリントなどの後付けの加工をしていて洗うと剥がれたりする可能性がある
などのニットの特徴を確認して下さい。
もしきちんとしたブランドの物であれば、検査していますので
手洗いで無ければ
アクロンなどのニット洗い用洗剤で優しく押し洗いしてあげて下さい。
★そう!私がクリーニング店の店長です!!
。。。という気分で手洗いします。
洗剤入りの20〜30度の水で優しく押し洗い→
洗剤無しの水で優しく押し洗い→
優しく水を切って(5分位ザルに上げて放置)このすすぎを2回→
日陰で平干し(平たく広げて下さい)
以上です。
え?そんなんで汚れ取れる??
…普通の着用の汚れなら取れます。
シミや泥などのその他の汚れは特性に合った汚れの取り方をその汚れたヶ所にしてあげて下さい。
私はお風呂時間に、
バケツに最初のお湯(すぐに温かいお湯が出ないから)を入れてアクロンを入れ、ニットを入れる→
3〜4回押し洗いして放置の間にメイク落とし→
バケツの水をアクロン無しに入れ替えて2〜3回押して放置の間にシャンプー→
水を切ってバケツにニットを入れて放置の間にトリートメント→
バケツの水をもう一度切ってすすぎ、また水を切ってバケツに入れて放置の間に入浴→
上がる時にある程度水が切れているので水を切って、身支度終わり次第平干し
と感じです
★ちょっと注意が・・・!
アクリルとナイロン、ポリエステルと綿、アクリルと羊毛
なども同じなのですが、
毛〇〇%という表示にはちょっと注意が必要です。
現在
羊毛も獣毛も「毛」と表記してokとなっており、
獣毛の中には縮絨(縮み)が少ない「モヘア」「アルパカ」もありますが、
毛が絡み易い「カシミヤ」もあります(モヘアは厳密には縮絨しないのですが、毛が寝易いです)
縮絨しやすさは有りますが、これら獣毛も水では縮絨しません。
怯えないで大丈夫です。
基本的に羊毛は縮絨しますが
熱いお湯+石鹸など(弱アルカリ性)+長時間の外的な力(押したり)
=フェルト化(縮絨)します。
なので冷たい水+優しく洗う では縮絨しません。
ここに中性洗剤(アクロンなど)を入れても縮絨しません。
どれかを間違えると縮絨してしまいます。
特に「強い力」が一番NG
絞ったりはしないであげて下さい。
★この混率は注意!
レーヨンは注意して下さい。
レーヨンは絹を目指して作られた素材です。
光沢、軽さは絹の様で高級感があり、素敵な表情ですが、
フラットな編み地、生地になると輪状のシミが出来てしまう事があります。
普通の洗濯でもちょっと気にしないといけない素材。それがレーヨンなんです。
★やっちゃったときは。。。
★普通の洗剤で(!?)ネット無しで(!)洗濯機で(!!)洗ってしまった時の対処法として
間違えて洗濯機で洗ってしまった…
と
ちっちゃくなったニットの前で呆然とする
そんな方の姿を想像できます。
忙しい日々、間違える事はあります。
そんな時は「ジメチコン」です。
羊も獣毛も人の毛も動物性繊維。
くっついた毛を優しくほぐしましょう。
リンスを使用します。
リンス剤の中に「ジメチコン」や「アモジメチコン」が入っている物を使います。
サラッサラにして、毛の絡まりをほどく作業です。
2〜30度のぬるま湯にトリートメント剤を溶かして
縮んだニットを入れて放置→1時間もしたら毛が緩んできます。
取り出して水を優しく切って、平干しスペースで形を整える際に
ちょっと引っ張ってみて下さい。縮みが和らいでいます。
ここで形をちょこちょこ整えながら少し引っ張ってあげると元の大きさ位になります。
乾くと少しだけ縮むので、少し大きめに…
裾や袖口のリブ部分は真っ直ぐになる様に整えて下さい。
乾いた時、少しまだ硬いな…と思ったら
少しだけ全体的にブラッシングしてから、
浮かしスチームアイロンでさーっと蒸気を吹きかけてみて下さい。また柔らかくなります。
この時、浮かしスチームアイロンをすると毛が結構出てきてフワフワが少し戻ります。
★クリーニングおすすめのものの代表
フワフワが強い物で、風合いを完全に購入時みたいにしておきたい物は
クリーニングをおススメします。
(クリーニング屋さんにちゃんと言った方が良いです。
言わないと、ホームクリーニングレベルの少ないフワフワになる事があります)
クリーニングに出す物は
★ホームクリーニングしたら
元々物凄いフワフワしているのに、フワフワが減りそうな物
★色々な素材で編まれているデコラティブな物
★レーヨン素材の物(水に弱い、輪ジミになる)
…位かな…
私は基本的にホームクリーニングです。
皆さんも是非洗ってみて下さい。
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